水の流れは共同生活の軸

マンボーは、地震による排水問題を体験した事があるからこそ、お伝え出来ることがあります。

集合住宅という建物に住むということは、上から下へ水を流す生活をするということ。

当たり前…ですね。

でもこのことを、便利な日常生活では忘れがち。

どんなに高い階に住んでいても蛇口をひねれば水やお湯が出る

ジャーと流せば、汚い水は目の前から流れて消える

当たり前だけど、それは電気が届いていて、設備が正常であるということ。

もしもの時に水の流れを知っていることで

管理組合がどれだけ早く判断と対策を考えれるか

全戸の皆さまとの共通認識とご理解を得れるか

ということになりますよね。でも、管理組合の判断もそれぞれ個性があり、答えは1つではないです。

棚田の水の流れはマンションの水の流れと同じ(写真は久留女木の棚田)

関係ないよいように思える雑排水管洗浄。管理組合の事業計画で行う洗浄作業は、全戸で行うことで洗浄効果が得れるもの。

健全な設備と、衛生の確保

災害に直結したことではありませんが、日頃の管理組合の運営が既に「災害に備えること」につながっていますね。

また、目に見えない「ウィルス」という災害は、排水(トイレや浴室)を介しても運ばれるものでもありますから、今後の重要な対策に一つになりますよね

分譲マンションの管理運営の世界は奥深い

この言葉、何回も何回も登場しちゃうほどマンボープロジェクトとしての役割がこの「奥深さ」にあるのだと思っています。

そして、分譲マンションとしての「災害に備える」ことは「管理組合の組織力」簡単そうで難しく永遠のテーマかもしれませんね。

さて、最近ようやくよく耳にするようになった「マンション防災」という言葉。

自身のマンションに自治会、自治防災組織がなくてもいいんです。早急に取り組む事は、普通の災害に備えることと同じことです。

①自分が住む家(専有部分)での被災を無くそう!

家具の固定に配置、火災を防ぐ、各家庭での安否確認、食のローリングストック、自宅で排泄する為の備え(携帯トイレのローリングストック)などなど各自で命を守り、被災生活を乗り切る為の備えをする事。

各自の命と住まう場所を確保できることで、分譲マンション内の命は大半が守られます。

しかし、その「個々」が集まって生活が続けられる場所とならなければ「資産」としての価値も下がってしまうのが分譲マンション。

②同時に、共用部をどう守るか、建物と人の安否確認をどをどのように行うか、どう補修していくかを考えること、災害時のルールを共通認識とする事が、分譲マンションにおける災害に備えるとても重要な部分ですよね。それが管理組合としての責任。

分譲マンション内での生活は全て「管理組合」として「管理規約と使用細則」に基づき決めてまとめなくはならないのですから。

➂最後に「地域と繋がりの中での災害に備える」

自身のマンションから一歩外にでるということは、地域の中にお邪魔するということ。ガス・電気・水・汚水、そして車道も歩道もその地域を通って自身のマンションまでたどり着きますよね。そしてマンションという「資産」はその地域の良し悪しによっても変わりますよね。

自分達の要塞が大丈夫だからといって、地域の災害時に何も関わらないなんてことできるのかしら?

管理組合の一番の備災は日頃からの総会力 その2

自分の資産は
自分達で

管理組合は「民主主義」の世界。決めごとは最終的に「多数決」で決まります。

今回は、総会で議決されるものには2種類あることに触れたいと思います。 

ポイントは重要度、緊急度と決議に必要な議決権の数

普通決議事項〔通常の議案]
  決議に必要な議決権    
  区分所有者及び議決権の過半数の賛成が必要
  ただし、規約で別段の定めをする事ができる特別決議事項〔特に重要な議案〕
  決議に必要な議決権
  区分所有者及び議決権の各3/4以上の賛成が必要
  ただし、建て替え決議には、区分所有者の各4/5以上の賛成が必要

半分でも、なかなかハードルが高いな~と感じられる管理組合の方もいらっしゃると思います。なのに3/4以上、4/5以上は更に厳しい。そもそも、総会の出席率が低いうえに、多種多様な方々が集まって決めていくわけですから当然ですよね。

しかし、この決めごとは区分所有者だけでなく、賃借人を含む居住者全体の生活にも関わること。なので、一つ一つの決議事項の内容をしっかり見ることから始めなくては、賛成も反対もできませんよね。

感情に任せて皆さんが「否決」する事でその後、結局は自分達を苦しめてしまうかもしれなですし、また、その逆もありえるわけですよね。

理事会の審議不足であったり、議案の説明不足だったり…も考えられます。

皆さんが今「コロナウイルスという感染症という災害に対して、国がどう考えているのか、未来をどうしたいのかの本心と施作を知ることはできません。又、決め事に1票を投じることもできません。なので、歯がゆかったり、不満に思ったりするわけです。でも、決まった事には従うしかない

しかし、分譲マンションの管理組合の場合は、考えを発言する、賛否を投じる、素晴らしい権利が全区分所有者に与えられているのです。みんなで一緒に考えるチャンスを充てられているのです。なんて嬉しいことではありませんか!

では、その考える際の議決事項の内容の違いをザックリとご紹介いたします。これを知っておくと、災害時になぜ「特別決議事項」となる議案が出てくるのかがご理解できるかと思います。

区分所有者全員に与えられてる
嬉しい権利

【普通決議】

  • 前年度管理費などの収支決算報告と事業報告の承認
  • 今年度管理費などの収支予算案と事業計画の承認
  • 大規模修繕工事の施工
  • 設備工事(消防設備・インターホン改修工事の是非など)
  • 共用部使用料の改定(駐輪場の値上げなど)
  • 使用細則改定
  • 管理費・修繕積立金の決定
  • 管理委託契約更新
  • 今年度役員選任    など

【特別決議事項】

  • 管理規約の設定、変更及び廃止
  • 管理組合法人の設立及び廃止
  • 共用部分の敷地や付属施設の変更
  • 共同の利益に反する行為に対する専用部分の使用禁止、区分所有の競売、専用部分の引渡請求
  • 建て替え決議  など

今回、コロナウイルス感染拡大防止の中での通常総会の総会の場合、【特別決議事項】がある管理組合の場合は、重要ではあるが、その緊急で考えてただき、急がなくてもよさそうならば、充分な説明と話し合いができるまで待つのも一つの案かも知れませんね。

もし、災害が発生した場合に出てくる問題はどちらに当てはまるのか…理事会役員でなくても大雑把で充分。知っていれば混乱した中でも自分もこのマンションを運営するひとりとして考えていけますよね。

そしてぜひ「総会」に普段から慣れておいて欲しいなと思います。運営する側もも参加する側も。どちらも同じ「資産」を持つ区分所有者として経験するのですから。

「災害時」に全てが初めてでは、もし、時の理事になったとしても一から学ぶ時間も持てないですものね。

管理組合の一番の備災は日頃からの総会力 その1

総会の意味と総会での決議事項を理解しておくことで、災害後の復旧に大きな差が生まれます。つまり、総会の種類と決議事項(普通決議と特別決議)を理解して日頃から開催することも災害に備えることなんです。

先ずは「マンションの管理組合の総会」ってどんなものなのかを、少し簡単にまとめてみました。

総会は、管理組合(区分所有者でマンションの管理を運営する団体)の最高意思決定機関とされています。

総会は、区分所有者によるものですが、総会で決まったことは、区分所有者だけでなく、家族などの同居人も、守る義務があるのはもちろん、賃借人の居住者も、建物や敷地、附属施設などの使い方を守らなければなりません。

では、どんな種類があるのでしょうか。次にまとめてみました。(2種類)

総会◆通常総会…年1回必ず開催
       ・前年度の収支決算報告と新年度の予算案の承認
      ・事業報告と案(補修工事など)の承認
      ・役員選任承認
       ・管理委託契約更新の承認 
          ・規約改正に関する案の承認  など
 【開催時期】 管理組合の新会計年度開始後2ヶ月以内
 【開催の通知】開催の2週間前までに
 
         
☑臨時総会…重要な課題があり、総会前に必要とされる場合に応じて開催
      ●急を要する議案がある場合
        ・補欠理事の選任の承認
        ・緊急の設備補修の承認  など
    
      ●時間のかかる議案を1度の総会で決議できなかった場合
        ・大規模修繕工事
        ・通常総会で否決されたが急を要する案件の為再検討し
         再上程

 【開催時期】 ①理事会による招集           
        ②組合員による招集           
        ③監事による招集           
 【開催の通知】①通常2週間前までだが、理事会の承認を得れば 
         総会の5日前まででOK
        ②理事長は請求の日から4週間以内を臨時総会の日
         開催の2週間以内
        ③単独で招集できる

※少し複雑な臨時総会の流れを図にしてみました。

①理事長による招集(理事会の判断でいつでも可)

理事長が臨時総会開催を必要と認める

    ⇩

理事会で決議し、承認を得る

    ⇩

理事長が臨時総会を招集する

    ⇩

理事長が議長を務める

②組合員による招集(会議の目的を示す)

組合員総数の1/5以上と議決権総数の1/5以上の同意を得る

    ⇩

理事会に総会の招集を請求する

    ⇩                     ⇩

理事長が招集の通知を出す      理事長が招集の通知を出さない

    ⇩                     ⇩

理事長が務める           組合員の議決権の過半数の賛成を得た                    組合員が組合員が議長を務める

➂監事による招集(組合財産の状況や理事の業務執行の不正を発見時)

不正に気づいた監事が、単独で臨時総会を招集

いずれの総会も区分所有者にとってはとても重要な会だということとですね。特に臨時総会はマンションの住人にとっても重大な案件に関わることが殆どです。

災害が起きた場合は「臨時総会を開催する」ことが考えられます。

平常時でも「臨時総会を開催する」ことは、準備などをスピード感を持って行わなくてはならず、通常総会以上に労力がかかり、決議していくことが大変困難であります。

つまり、『普段から通常総会に出席したことがない、委任状・議決権行使書すら提出をしたことがない』という組合員が多い管理組合では、災害という生活すら混乱している状況での「臨時総会」に臨むことはかなりハードルが高くなってしまうということです。

では、その「総会」ではどのような議案を決議していくのでしょうか。次回は、このことに触れてみたいと思います。  つづく

完璧ではないけどこれでいい~総会を終えて~

震災などと違う、人と人とが接してはいけない災害と向き合う

2020年3月29日

最後に理事会を終えてから、世の中の状況が一転。感染者数の増加。開催することへの不安が頭によぎります。

そこで、前日に再度出席予定の皆様に理事会からお便りを配布することに。
くれぐれもご無理なさらないで欲しいこと。
それでも出席される場合は、マスクを忘れないで欲しいこと。

この最後の呼びかけで、数名の方が変更されましたが、それでも1/3の方が出席してくださいました。

事前打ち合わせ通り、各自持参いただいた椅子を間隔をあけて座っていただく誘導や、窓・扉を全開にするなど、やれることは全てやっての開催。

粛々と進行し、終わってみれば、全議案異議なしの可決。さらに、この管理組合では毎年総会時に「安全カード」という、災害時の安否確認と連絡用の情報を提出してもらっていますが、そちらも100%回収ができまた。

理事会として、これほど嬉しい瞬間はないですよね。

最後には、新役員から退任の方にお礼を込めた花束贈呈のバトンタッチで終えます。これで皆さんが、笑顔でまた次の期を迎えることができました。(※その後、コロナウイルスに感染した方も出ず現在に至っているそうです)

この管理組合が非常事態にも関わらすなぜ、うまく通常総会を終えれたのでしょう

何か特別なことをしたわけでもなく、特別権力がある人がいるわけでもありません。一つ一つを粛々と長年に渡り理事会の仕事を引き継いで運営を進めてきただけのようですよ。この3つの内容を理解することで。

  • 管理組合の運営理念
  • 自分たちの管理規約
  • 管理会社さんとの委託契約  

また、通常総会は、

  • 事業報告と予定をおつたえしする場
  • 役員をひきうけてくださった方々に感謝をする場

そんな考えが今回の非常事態をも乗り越えさせてくれたのかもしれません。

しかし、これはあくまでも一例。管理組合も十人十色です。それぞれが、どんな選択肢を選ぼうとも間違いなどありません。大切なのは、そこに至るまでの「過程」。是非、気持ちよく理事を務めて運営出来る理事会が増えますことを願っております。

完璧ではないけどこれでいい~最後まで丁寧に~

声を拾おう

区分所有者全員の方に総会の議案への意思表明をしていただくこと

2020年3月20日

今回の総会に限らず、このテーマはいつも同じ。ただし、今回は、当日参加を控えていただきたいと、いつもとは真逆のお願いをするのです。その為には、当日質問をしたかった方もいるとおもわれるので、いつも以上の丁寧な対応が必要と判断し、先にいただいたご質問の返答を理事で話し合うための緊急理事会。

「委任状・議決権行使書」の回収は…

100%を達成。ご質問もきちんとお応えできる範囲のものでした。

そして何より驚いたのが、半数の方が「出席」回答(この時点ではまだ、緊急事態宣言が発令されておらず、少し世の中が安心していた時期でもあったからだと思われます)

さて、いつもなら嬉しい「出席」ですが今回ばかりは、少々不安がよぎります。そこで、再度皆さんにお伝えすること、当日の開催方法の注意点を確認しあうことにしました。

マンション内での開催です。開催当日の欠席も困らない。

欠席:
当日の朝まで「欠席」を認めよう。
その方には開催直前までに再度配布した「委任状・議決権行使書」を再提出していただくこう。
参加:
参加してくださる方への配慮として、必ずマスクを着用をお願いをする。
スムーズな進行のご協力を再度しよう理事会も質問が出そうなことに対して再度まとめておこう。

一つ一つ丁寧にお伝えしていくには手間暇かかります。しかし、管理会社さんにお任せするのでなく、同じ区分所有者としての気持ちで、すぐにアクションがとれる理事会が、自分たちの言葉でお願いをすることで、柔らかくお伝えすることができますよね。この作業が、後々問題を引きずらなずに済むことにもなります。

新理事となられる方にも一緒に関わっていただきながらの総会準備。コロナ対策のお陰で、いつも以上に内容の濃い引継ぎが自然とできました。「自分たちのマンションのことは、自分たちで管理する」ことを…  つづく

今回つくづく感じた事  「マンション管理は民主主義の学びの場ね」

完璧ではないけどこれでいい~コロナ対策と通常総会~

何が大事?

前例がない中での決め事の難しさ

2020年3月3日

今わかっている情報は「三密」を避けて!ってこと。
総会を開催するのかしないのか…
その前に、自分たちのマンションの管理組合の運営理念を皆さんで読み直しました。

  • 資産価値の保全
  • 居住者のみなさまの安心と安全

いずれも速やかに実施していくこと。これに基づき考えると、理事全員が同じ方向をきちんと見れるようになります。

どちらも大事。でも今は、後者が優先よね。では管理組合の手引書である区分所有法をみて、自分たちのマンションの管理規約を読み直すことから始めましょう。

その為には、専門知識と経験からくるアドバイスも必要。パートナーである管理会社とのフロントマンにも力添えいただきます。マンション管理士の資格も持っているので大変頼れる。そして、考えられることを書き出していきました。

  • 区分所有法で、「少なくとも毎年1回集会(総会)を招集しなければならない」となっている、安易な持ち回り決議が出来ない
  • いつ終息するか分からない状況である
  • 補修工事を早急にしてあげないと、生活に困る方がいる
  • 総会を終えなければ、現役員が引き続き業務を行わなくてはならない
  • 総会が出来ないと管理会社との契約が3月31日までなので暫定契約という形での契約となる
  • 今回、特別決議(区分所有者の3/4以上と議決権の3/4以上の賛成を得る事が必要)があったか?
  • 継続議案が上程されているので、過程は理事会議事録で報告している
  • 工事の見積りの期限はどうなっていたか
  • 総会前に質問等をお受けして、当日の質問が少なくなる努力が必要(うやむやを無くすことと時間短縮)

また、会場についても考えました。このマンションは集会室がないので、今までも風通しの良いエントランスホールで開催していましたので、会場については例年通りで問題ないと考えました。

そして、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐための説明と、次のように対策をとりできる限り「委任状・議決権行使書」にての参加を促すこととしました。

  • 議案の内容に対する質問等は、書面にて提出期限までに出していただく
  • その質問に対する回答は、再度理事会を開催して話し合い書面にて返答をする
  • 参加との提出後・当日の欠席への変更を認めよう(ただし、再度「委任状・議決権行使書」を提出いただく)

「出席・委任状・議決権行使書」の提出期限後、最後の理事会をもう一度開催です。

  つづく…

※これは、様々な指針が出る前の判断によるものです。その後見解やQ&Aが出せれましたので、これから開催される管理組合の方ははこちらもご参照ください。

■法務省民事局から【マンションの管理組合における集会の開催について】http://www.moj.go.jp/MINJI/minji07_00024.html
■マンション管理センターから【新型コロナウイルス感染拡大における通常総会開催に関するQ&A】https://www.mankan.or.jp/cms-sys/wp-content/uploads/2020/03/20200327-CORONA-QA.pdf

完璧ではないけどこれでいい~新役員の役決め~

新型コロナウイルスという未曽有のウイルス災害が最後の難題に!

2020年3月3日

本来ならば、1月、2月の定例理事会でほぼまとまり、最後の3月始めの最終理事会では総会資料の最終確認と、総会の進行打合せ。緊急問題が発生しなけば、新理事長をどなたが引き受けてくださるかの問題はあってもスムーズに終われたはず。

まだ、国としての対策も指針もまだふらふら。マンションの管理組合向けのアドバイスなんて当然まだまだ。でも、「いつものような通常総会ができそうにない」ことだけは皆で共有していました。なので、いつも総会後には「防災」についての勉強会などを開催していましたが、今回は断念。

理事長がなかなか決まらず迎えた最終理事会。まずは理事長を決めてから総会の話をする事としました。

役員を決めるときのルールは1つ、

  ジャンケン&あみだくじは無しね

現理事から、それぞれ一言述べたら後は、新理事のみで話し合いスタート

「理事長が権力者」ではないですよね。
捺印は理事長しかできない重要な役目ですが、
そこに至るまでの過程は、皆さんで考えて決めること。
理事は皆フラットな関係ですよね!」
無言の時間
   ↓
今の自分の大変さをPRする時間
   ↓
それを皆さんが聞き入れてあげる時間

ここまできたら、後は退任する理事とフロントマンとの阿吽の呼吸でサポート。

押し付けることなく、参加者の皆さま自ら考えて決めた新理事会が生まれました。

さて、新型コロナウイルス対策の通常総会はどのように開催したのか…つづく

完璧ではないけどこれでいい~新役員さんへのお声かけ~

笑顔でバトンタッチ
したいですよね

通常総会へ向けて…

2019年12月初旬

「理事会の役員はともかく、理事長はね…なので役員になるのもちょっと。」←新理事

「自分も役員終わればもう関係ないし深く関わりたくないし」←現理事

そんな訳で、新メンバーの方へのお声かけを管理会社さにお任せなんてところも多いかと思います。又は、お手紙だけ投函とか。しかも『赤紙』みたいな強制召集してませんか?

ご紹介する管理組合は、

  • 12月決算、3月末通常総会
  • 毎月理事会開催。
  • 理事会での議事録を全戸に配布
  • 理事会がどんな内容の事を話し合いをしているのか大まかな流れは共有
  • 半数スライドの2年理事。
  • 通常総会の際に、次年度の役員候補を「予定」としてお知らせ

1年前の通常総会から密かに引き継ぎが始まっているのです。1年後に自分が役員になるとなれば、自然と理事会の活動内容にも関心を持ちますよね。少し距離を置いた場所から。

そして、12月の決算後の1月の理事会から、同席をお願いをしてしまうのです。ゆる~い引継ぎを肌で感じていただく為に。

  • 通常総会の議案についてどのように話し合っているのか
  • 理事会ってどんな感じで進められているのか

この2つを見ていただくことで、その時々の理事の主観で決めていくのではなく、これまでに理事会においてどのように話合われてきたものなのかを理解した上で、区分所有の代表として客観的に考えてもらえるようにと。

理事会を代表して理事長が「新役員のお願い」のお便りをもって各戸にご挨拶。(コロナウイルスで直接会えなくても、相手方には自分の顔が映る「インターホン」がありますよね。)

こちらが、誠心誠意をもってお願いにあたれば相手にもその姿勢は伝わるものだとおもいます。4年間、どんなご事情がある方も「色々事情があるのは、皆おなじですもの。輪番ですしね」と、快く引き受けてくださったそうです。

これも管理組合の一番シンプルな「災害対策の備えと練習」になってるんですよ。

  情報伝達、安否確認。

やはり最終的には、顔をみて会話をし、確認をするのですから。   つづく

完璧ではないけどこれでいい~プロローグ~

緊急事態宣言が解除された地域もそうでない地域であっても、総会や理事会を開催するにあたり、また理事会を引き継ぐに為に管理組合のみなさまは、色々と苦渋の決断をされていることと思います。

そこで、facebookで以前書きました、ある管理組合の「引継ぎ~3月に開催した通常総会まで」をシリーズで書いていこうと思います。何かヒントになれば幸いです。

管理組合の立て直し4年目。ある日の出来事です…新しくご入居された方との「こんにちは」から始まるよくある主婦の立ち話からお褒めのお言葉をいただけるなんて…

「いつも、理事長さんありがとうございます。」ってお礼を言われ色々話しているうちにこんな話題へ。

転勤族で、日本各地の分譲マンションに住まわれてきたご夫妻。そんな、様々な分譲マンションでの生活をされてきた方が何故うちのマンションを選んでくださったのか、即決で。それはね…(以下、奥様からの有難いお言葉)

建物と、敷地内を拝見したらすぐにわかるわ、きちんと管理してらっしゃること
掲示板の理事会からの掲示物から程よいコミュニティを感じたし
専有部分は汚くても、自分達でリフォームすれば良いだけ。
だけど建物自体は、そういわけにはいかないでしょ
大切に、大切にしてるんだなあーと、一目でわかったわよ!
管理組合として「防災」にもちゃんと取り組んでいたから、
安心して信頼関係できる

そんなふうに感じてくださったそうです。

この管理組合は決して、理想的で完璧な運営ができていたわけではありません。管理会社にお任せ。コミュニティの為にお祭りもサークルもなく、よくあるクレームで理事長が疲弊する。そんな普通の中規模のマンションです。ある理事長がこのことを目標に掲げるまでは。

自分たちのマンション(資産)の事は、自分たちで考え、決断しましょうよ
管理会社さんが私たちの心強いパートナーとしていてくれるのだから、
二人三脚で運営すれば自分たちの負担も減るわ!

理事の皆さん、管理組合の皆さんと同じ方向をみる事から始めて4年。今回いただいたお言葉は心から嬉しかったことでしょう。

しかし、理事会は輪番制。上手く引継ぎできるか不安で頭悩ます引継ぎの時期となりました。   つづく